2018.06.01
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迷コンビの原点がここに!

『ケーブル&デッドプール』シリーズ

マーベル屈指の迷コンビ誕生!

おフザけ感、残酷度、アクションなどなど、好評だった1作目以上にデップーらしさが増した、本日より公開される『デッドプール2』。中でも注目を集めているのは、今作から登場するジョシュ・ブローリン演じる未来から来た戦士、ケーブルです。第1作目のラストでデップーから「次はケーブルが出るよ」という嘘か本当かわからない予告があり、その後に前作の監督であるティム・ミラーが「次回作はケーブルを出します。また、デッドプールから発展させて、最終的に『X”FORCE』の映画を撮りたい」というコメントを残すほど、ケーブルは、前作の制作段階から注目されていた存在でした(ティム・ミラーは2作目の製作初期に降板し、監督はデヴィッド・リーチに交代していますが……)。
ちょっと詳しいアメコミファンであれば、ケーブルはメジャーなキャラクターですが、一般的には「ケーブルって誰?」という感じだったと思います。

原作コミックスにおけるケーブルは、デップーとチームアップする前から活躍していたキャラクター。X-MENの創設メンバーであるサイクロップスとその妻であるジーン・グレイのクローンであるマデリーン・プライヤーの間に生まれ、2000年後の未来と現代を行き来して、ミュータントの未来を担う…というように設定が込み入っているため、『デッドプール2』でそのあたりをどう説明していくのか心配されていました。しかしそんな心配は杞憂でした。「未来から来たミュータント」という設定を活かしつつ、コミックスファンが思い描くケーブル像からもかけ離れずに描かれています。

デッドプールと関係の深いキャラといえばケーブル…この二人のこうした関係性はいつからのものだったのか? それが今回紹介する『ケーブル&デッドプール』シリーズです。終始フザケているとしか思えない「お喋りな傭兵」デッドプール。ミュータントと人類を救おうとする「超マジメ」なケーブル。『X-MEN』関連タイトルの『ニューミュータンツ』出身で、デビューも1年しか違わないものの、性格はまったく違うこの二人。話が噛み合うとは到底思えませんが、そのミスマッチがなぜか功を奏し、マーベルユニバース屈指の「迷」コンビとして愛されることになるのです。

読者を待ち受ける意外すぎる展開の数々!

1巻『青の洗礼』では、デッドプールは、愛と融和を唱えるワンワールド教会から、高額な報酬と引き換えに、ある製薬会社が開発したウィルスの強奪の仕事を引き受けます。時を同じくして、そのウィルスが人体実験に使われることを知ったケーブルも製薬会社に侵入すると、二人は鉢合わせに。しかし二人が衝突している間にウィルスは別の集団によって奪われてしまいます。ウィルスを追う二人は、その後も衝突を繰り返していくのですが…。『青の洗礼』では、それまであまり接点のなかったケーブルとデッドプールの、奇妙な絆が生まれたきっかけが描かれていきます。さらに、とあることから「結合」(詳しくは本書を読んでみてください!) してしまった二人はその後、ケーブルの時空転送時に文字通り「くっついて」しまう密接な関係に発展してしまいます。

2巻『銀の衝撃』では、ケーブルが空中に浮かぶ人工島プロヴィデンスを建設、その強大な力をもって、究極の世界平和をもたらす計画を実行に移します。しかしそれは各国の政府から秩序を脅かす行為と判断され、傭兵部隊、X-MEN、シルバーサーファーを巻き込んでいきます。ケーブルの遠大な計画の果てに、どんな結末が待っているのでしょうか。

3巻『こんにちは赤ちゃん』では、理想郷となった人工島プロヴィデンスで、不可解な殺人事件が発生します。元テロリストが被害者となったこの事件の捜査に乗り出したのは、退屈なプロヴィデンスでの生活に飽き始めていた我らが名探偵デッドプール。事件の糸を辿っていくと、そこから次第に浮かびあがる意外な容疑者。しかしそんな中ケーブルが突如姿を消し、デッドプールはミュータントの能力者と共に、特殊な装置を使って無数の並行世界を旅することになります。そしてそこからなぜかケーブルが「赤ちゃん」になってしまうという波乱すぎる展開が待っています。

バディものになるのかと思いきや、そんなわかり易い展開にならないのが本作のポイント。デッドプールの先の読めない行動と、ケーブルの人智を越えた思考を先読みするのは、ひと筋縄ではいきません。そして物語は4巻『桃色の誘惑』へと繋がっていきます。
『デッドプール2』でこの二人の関係が気になったなら、二人のやり取りをより楽しめる本作は超オススメ。ケーブルとデッドプールの奇妙なコンビの魅力がよくわかるはずです。

文・石井誠(ライター)

ケーブル&デッドプール:青の洗礼(2016.05.30発売)

 [ライター] ファビアン・ニシーザ
 [アーティスト] パトリック・ジルシャー 他
 [訳者] 小池顕久
 [レーベル] MARVEL
 本体1,200円+税/B5/136P
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ケーブル&デッドプール:銀の衝撃(2017.04.28発売)

 [ライター] ファビアン・ニシーザ
 [アーティスト] パトリック・ジルシャー 他
 [訳者] 小池顕久
 [レーベル] MARVEL
 本体2,500円+税/B5/144P
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 ⇒書籍詳細

ケーブル&デッドプール:こんにちは赤ちゃん(2018.05.31発売)

 [ライター] ファビアン・ニシーザ
 [アーティスト] パトリック・ジルシャー 他
 [訳者] 小池顕久
 [レーベル] MARVEL
 本体2,500円+税/B5/148P
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